気合の入ったお答え

やどっち4号様
すみません。土木の技術者の渾身の回答には、写真が入りましたのでこちらで答えさせていただきます。また、ご質問の砂圧は土圧に直させていただきました。

大きな土圧がかかった箇所における土圧対策について

昔のトンネルを掘る時、掘っていたトンネルが、崩落した後をみるとアーチ状に崩落してそれ以上崩れないことを発見し、現在のトンネルの形となっています。
このアーチ状となったトンネルは,崩れづらく,自らを支える力を持っているので潰れません。
現在掘られているNATMは,このようにトンネル周囲の地山が,トンネル自らを支えるという支保機能を利用した掘削技術です。
しかし,表面から亀裂や湧水が発生したり,地質にムラがあると,支えきれず崩壊してしまいます。このため工事では,表面を吹付けコンクリートで固め,ロックボルトを打ち込み,より深いところまでトンネルを一体化させます。さらに地山の安定度に応じて,トンネルの外周に沿って鋼製の型枠(支保工)などを取り付けトンネルを掘ります。
「「NATM」は New Austrian Tunneling Method の頭文字を取ったもので、「ナトム」といいます。」しかし、こうした対策を行ってもそれ以上の土圧がかかった場合には鋼製の支保が耐えられず曲がったり、コンクリートにヒビが入ったり、トンネルの内側に収縮したりとます。
これらの対応として、飛騨トンネルでは鋼製の支保のピッチを縮めたり、インバートコンクリートを打ち込み、出来るだけ円形に近い形にすることで強大な土圧に対抗ししていきます。
また、トンネルの中が設計より収縮した場合には設計の大きさに再度内側から掘ることもしてます。
この時点でトンネルの収縮がなくなったことを確認することでトンネルが自ら支えることが出来たことになりトンネルは安定します。
トンネルはこれで安定し大丈夫ですが、トンネル内の走行製の確保、地震時対策、トンネル内の火災等に対応するため、その後内側にコンクリートを約30cm~40cm巻ことによってみなさまが安心して通行出来るように作ってます。飛騨トンネルは、しっかり対策をしましたので安心して通行してください。

用語の図示
気合の入ったお答え
土圧がかかっだ場合の変形写真(盤膨れ)
気合の入ったお答え
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この記事へのコメント
どもども

お疲れ様です。
トンネル工事って、怖いですよね
あちくしもイラ谷トンネル?だったかな
工事中の切羽まで入った事が有ります
むき出しの岩盤の中
吹き出してくる地下水

まるでSF映画に出てくるような大きな機械
凄く心理的に圧迫感を感じてしまいました。
そして普段何気なく通っているトンネルも、
誰かの沢山の手で作り出された事を知りました。
事故の無い事お祈りいたしております。
日々頑張ってみえる事に、感謝・合掌です。
Posted by かわずぅ at 2007年12月27日 22:20
びっくりした~。

期待以上のお答えありがとうございます。
よ~くわかりましたし、このブログを見ている皆様も
作業員の苦労がわかったのではないかと思います。

また、苦労話しなんかも載せてもらえると、
より楽しいブログになると思います。

来秋の全通楽しみにしてます。
事故の無いようがんばってください。

ありがとうございました。
Posted by やどっち4号 at 2007年12月27日 23:35
以前ホームページの
http://www.c-nexco.co.jp/corp/construction/project/hida_tunnel.html#7
を見させていただいた時は、自然の力には勝てんな~と思いましたが、
皆様の努力・お知恵もさらにすごいです。
Posted by やどっち4号 at 2007年12月27日 23:50
温かいお言葉ありがとうございます。
ですが、7月の開通を目指してます!!
夏休みには、皆さんに使ってもらいたいですね。
Posted by NEXCO@kiyomi at 2007年12月28日 00:02
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